回転扉の夜だった

暢美 戸沢

その日はいつになく 霧が濃くて
何もかもが 白くあやしく
かすんだ
旅人は孤独で身軽だから
さびしそうな少女さがして
くどいた
何故 やみくもに 欲望をかりたてて
愛し合う やすらぎを 誰もみな
遠ざけて 生きる
ため息とめる 無意識がひるむ
回り扉 誘う夜だった
抱き合う部屋は 幻の庭さ
明白 ガレキ積みあげた上で
目覚めるのかも

その日はサイレンが街を駆けて
人の心までも ギラギラさせてた
着飾った彼女は ゆうつだから
はしゃげそうな相手見つけて誘った
ひと恋しくて
泣きじゃくる夜よりも
遊びだと 割り切って 寝る方が
さびしいと思う
モラルが黙る 悲しみがゆがむ
回り扉 回る夜だった
洒落た小部屋は 運命の橋さ
ひと夜きりの火遊びのせいで
落ちてゆくかも

Ah うつむく僕も
人が住む この街で
誰かと 触れ合わなけりゃ
いたたまれない 立ち止まれない
いとしいひとに出逢いたい
視線がからむ お互いをあおる
回り扉 誘う夜だった
抱き合う部屋は 閉ざされた城さ
今をそっと あきらめる場所さ
ため息とめる 無意識がひるむ
回り扉 回る夜だった
抱き合う部屋は 幻の庭さ
明日 ガレキ積みあげた上で
目覚めるのかも

Wissenswertes über das Lied 回転扉の夜だった von 米倉利紀

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Das Lied “回転扉の夜だった” von 米倉利紀 wurde von 暢美 戸沢 komponiert.

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