やさしい哲学

Keiichi Tomita, Ringo Shiina

少女が生を受けた日に 女の才能は芽生えていた
どんなに今日が忙しく誘い掛けようと
おぼこのまま白い歯を零した

ついに自由を知って
君はあえかな根無し草
なみだに暮れたら 仕合せの合図さ
最期にはきっと僕ら
横たわろうエデンの園
東へ西へ

どこにだって行けるんだ
僕らなんにも知らないの
互いを危ぶむほど
現も夢も
正しく見たければ
目を瞑ってご覧ほら
世界が見えるだろう
それがすべてさ

少女はほんの一夏で 女になって髪を解いた
どんなに今日が眩しく笑い掛けようと
虚ろなまま溜め息を吐いた

もっと不幸を知って
僕の所為で噫草臥れて
いかりに震えたら 仕合せの合図さ
最期にはきっと僕ら
知恵の実を造り出そうよ
南へ北へ

どこでだって生きるんだ
僕らどうにか知り合うの
命が引き合うから
誠か嘘か
調べてみたければ
目を瞑ってご覧ほら
未来が見えるだろう
それがすべてさ

本当に欲しいものが目立って
売込まれている訳無いだろう

東へ西へ
南へ北へ

どこにだって行けるんだ
僕らはいつも思い通りの
いまを闊歩して居るんだ

光も闇も
どちらも受け容れるんだ
僕らはいつか泣き止んで
命を引き継ぐだろう
それがすべてさ

現も夢も
正しく見たければ
目を瞑ってご覧ほら
世界が見えるだろう
それがすべてさ

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