ハヴェルカ ~Cafe Hawelka~
繁 岸田
夢見るふたりを 包み込むような
コーヒーの泡のミルヒ
ぎゅ-っと飲み込んだ
ふたりの別れを
知っているかのような
コーヒーの泡のミルヒ
そーっと飲み込んだ
紅い薔薇 カーテンの向こう
トイレの目の前で
誰かが君を抱きしめて
さらってゆくよ
あなたの匂いは 煙草のけむりに
掻き消されたままでいい
そっと振り向いて
夢見るふたりを 包み込むような
コーヒーの泡の中に涙を溶かす
真夜中三時気まぐれな
僕は街を出た
エスプレッソの匂いたてば
心はシュガー
Hawelka
いつものメランジェを
飲み干せるなら あぁ