白雪
Kentaro Kobuchi
一番艶っぽいのが毒林檎
皮のままかじりついた恋の果実
襟を立てたコートに 何を隠してる
言菓よりも奥まで届かせるように
口の中で絡め合う恋のクライシス
甘さの消えた後に 追いかけてくる現実
知らずに 飲み込んだわけじゃない
体中回りだす 解けない魔法
夜通し降り続いた雪の坂道
スリップするギリギリの急ぎ足
君と出逢う前の景色も 自分も思い出せない
白雪が 夜を包み込む
秘密の足跡 消すように
怪我した黒猫の 足取りに誘われ
ビルの森影で standing kiss
微弱な痺れに 狂いだす鼓動
抱きしめ合う 肩越し
真逆の世界 プロジェクション
白雪が 街を塗り替える
二人の足跡 深くなる
鏡よ 教えて この物語は
美しいの? それとも 悲しいの?