手のひらの破片
雅美 奥井
私はあなたを
どれくらい知っているのだろう
ふとした瞬間に 心凍りつく
交差するライトに
浮かんだ見慣れた横顔
ずっと前見ている
あなたは誰なの?
どれだけキスしたって
抱き合ったって
わかり合えないで
今 壊れかけた
砂の夢つなぎとめてる
この手はひとりで
一秒ごとに二人は遠くに離れて
まるで 深い霧に
のみこまれたみたい
閉ざされた未来に
歩いて行く後ろ姿を
ほんの少しでいい探して下さい
あんなにキスしたって
抱き合ったって
わかり合えなかった
今 一言だけ
愛してるって聴きたいのに...
その手にふれたい
どうして言えずにいる
愛してるって 本当の私を
今 手渡したい夢の破片
ひろい集め
もう一度キスしたいよ
抱いて欲しいわかり合えなくても
そっとのばした指
その手に届くまできっと
この手はひとりで