ガラス壜の中の船
Eiichi Ootaki, Takashi Matsumoto
生きものみたいに波がねじれてゆく
一雨来るね 黒雲スピードをあげて
車の故障さ 肩をすくめる君
ぼくは工具とあきらめを手にしてる
気まずいサヨナラを決めたあと
送ってくはずだった
つまずいた時間が ぼくたちの
心縫い止める
何か手伝おうか?
君がポツリと言う
とまどいだけが声に貼りついてるよ
壜の中の船みたい
そうさ君もぼくも
壕の中の船みたい
まるで動けないよ
プラグがこわれて火花さえ飛ばない
次の町まで歩く気力さえも消えて
不安そうな顔して君は見ているけど
錆びた歯車 誰も修理出来ない
気まずいサヨナラを決めたあと
送ってくはずだった
皮肉な成り行きが ぼくたちを
離れさせないよ 離れさせないよ
君がぼくのこと ぼくのこと誤解したように
ぼくも君のこと誤解していたのさ
気付いてみても遅いかも知れないね
壜の中の船みたい
壜の中の船みたい
壜の中の船みたい
そうさ君もぼくも