溝
ゆき 小柳
夜空に浮かぶ
オレンジの月見るたび
思い出してる 遠くなってく
ホームに立った君を
見つめたあの日
瞳の涙 こぼれないように
笑顔で君は手を振った
あの日の君は 変わらずにいますか
都会の暮らし 慣れてくたび広がる
君との距離 2人の距離と
同じように次第に 離れてく心
隙間を埋める 努力をする程
そこには嘘が生まれて
真実はもう 嘘に埋もれてく
そして溝は深まって
受話器の向こう 君は泣いていたの
必ずいつの日か 君を迎えに行くと
2人で誓い合った
記憶も色褪せてゆく
もし今 あの夜に 戻る事ができたら
永遠に離さない ずっと
汚れぬままの 君に会えたなら
抱きしめられるだろうか
幸せだった あの日の笑顔も
今はもう出来るはずもない
今の僕でも 受けとめてくれるの