愛の陽
只野菜摘
私は歌う 愛の歌を
自分の魂に 書きとめていたもの
もしも自由をなくしたなら
心は破れて
あふれてしまうでしょう
人間は 愛で生まれ
愛ゆえに 闇にも触れた
何度でも夜は明けるんだと
繰りかえされる歌だけど
それは真実
風は流れ 踊るような愛の陽
移りゆくことを嘆かないで
変わるものと変わらないもの
そのなかで 浄化されてく
次の場所へ
同じところにとどまるのは
ゆっくりと倦怠へ
熟しすぎてくこと
私は進む 愛の歌と
いとしいものへと捧ぐ花をつれて
人間は 時に脆く
愛ゆえに 壊れそうになる
生き続けてくために じょうずに
忘れていける力さえ与えられたの
泣かなくてもいい
けれど泣いてもいい
また立ちあがる時がくるまで
身を横たえて 落とした涙
染みとおる雨は 太陽と
並ぶくらいの恵みを与えてる
哀しみはいつか癒されて
ひとまわり大きな樹となる
実がなる
やがて鳥が 舞いおりてくる
そして歌は
そんな風に流れてくるメロディ
もし私に ほんの少しでも
何かが残せるのだとしたら
今を生きる時間のペンで
魂に綴られた歌
風は流れ 踊るような愛の陽
移りゆくことを嘆かないで
変わるものと変わらないもの
そのなかで 浄化されてく
次の場所へ