マイアミ午前5時
海辺の三叉路横切って
タクシーだけ待ってたの
あなたは通りの向う側
霧が低く流れてる
靴の底には 砂がつまって痛いから
逆さに振れば 二人だけの夏がこぼれるわ
マイアミの午前5時
ブルー・グレイの海の
煙るような夜明けをあなたも忘れないで
水色の午前5時
車の来ない道の白いセンター・ライン
駆けよってサヨナラと キスしてね
はじめて出逢った瞬間に
傷つく日を予感した
あなたの腕の缶のビールをいたずらに
ひと口飲んで遠い船の灯り 数えたわ
マイアミの午前5時
街に帰る私を やさしく引き止めたら
鞄を投げ出すのに
水色の午前5時
生きる世界が違う そう短くつぶやく
横顔の冷たさが憎らしい
マイアミの午前5時
ブルー・グレイの海の
煙るような夜明けを あなたも忘れないで
水色の午前5時
車の来ない道の白いセンター・ライン
駆けよってサヨナラと キスしてね