指先
時が過ぎる音を忘れるまで
寄り添って過ごした日々
あなたといる事が
特別でなくなっても
誰にも触れさせたくなかった
ガラスの箱の中
今あたしが叫んでる
声をなくして 息が止まりそう
どうして最後の日も
あたしにキスをするの?
これ以上ここに何を
あなたは置いてくと言うの
繰り返す事で知る
あなたの好きな所
同じ様にあたしにもあった?
あなたはこんなにも胸が痛くなる位
また新しく誰かを想うの?
どうして悲しみだけが
あたしを包んでいるの?
誰よりもただ苦しいと
思ってしまうあたしが嫌いよ ...
靴紐が見えない ちゃんと見えない
だけど結んで ちゃんと結んで
ガラスの箱の中
今あたしが叫んでる
一度目を閉じて階段を蹴って
明日は風が吹いて
少しは涼しくなるだろう
優しく冷えた指先
間違いなんて何処にもなかった