ハル
Kazutoshi Sakurai
UFOに似た星 物憂げな夜を流れていった
またひとつ またひとつ しばらく時間が止まった
カーテンが揺れてる 背負い込んだものが少し 宙に浮かんだ
誰のために生きているのかなんて 考える気もしなくなる
思い惑う胸をくすぐるように風が流れていく
信号機は誰もいない道にも合図をくれる
愛想などない でも律儀で 誰かに似てる気がした
春の風に 世界は素晴らしいなって少し思えた
それを知らせるサインだったんじゃないかって 考えたりもしてる
行き詰ってた日々に 束の間のご褒美をくれる
遠い街まで見渡せそうな場所に登ったら
イメージの翼でこの空を 大空を飛んでく
帰っていく星 明け方の空に姿隠した
少しずつ 少しずつ 夢が覚めていくみたいに
春の風に 世界は素晴らしいなって少し思えた
旅路の果てに何があるのかなんて もうどうなったっていい
優しく頬を撫でるように風が流れていく
緩やかに解かれていく