探す先の海
miyamoto shinji
空間の音遮ったまま
飛び込んでくる景色を
描写する訳でもなく
流れて行く
流れの中で歩く 紛れて
ガラス越し窓の外眺めていると
思考は止まり立ち尽くすばかり
水は少しずつ流れ出して
やがて海に戻る
聞こえてくるのは
体の中巡る事のない声
通り過ぎて行く
風と共に切り付け
幾つもの言葉飛び交いやがて
砂嵐となって覆い尽くす
幾つもの言葉飛び交いやがて
砂嵐となって覆い尽くす
打球は弧を描き海に消えゆく
糸は切れ風に乗って
いつまでも飛び続ける
幼き日々 友の声
体中駆け巡る 鳴り止まず
生き続ける
探す夕焼けの先の海を