ミグラトリー
市川和則
八月が終わり 渡り鳥を待つ時
素直でいられたのは これ以上
夢を見れないから
霧雨を凌ぐ 赤白のハンカチを
丸めて入れたポケット 大切な物だと気づかずに
遠くまで すぐに飛んで行けたらいいね
仲間がいて 晴れた日は くすくすと 笑いながら
失くしてから気付いた奇跡は
あなたに続く架け橋
ひとり 空を見上げながら
閉じた花びらに 挨拶を交わす度
涙が流れます これ以上夢を見れないから
遠くまで すぐに飛んで行けたらいいね
風の中を 折れた翼広げて 前を向くの
月明かりが照らした奇跡は
あなたに続く架け橋
ひとり 空を見上げながら
冬が来るのを待ちました"