助手席
東子 古内
あの助手席はいつも
私だけのためにあったよね
週末の小旅行膝の上に地図を広げて
信号が変わる前の短いキスは
缶コーヒーの味
何気ない幸せの味だった
とこで道を間違えたんだろう
気がついたら車もあなたもいない
今ではあの助手席にはもっと
素敵な人
もっと甘い香りを漂わせて
サンルーフを開ける右手
光と風に目を細めて
横向きに座る私の話笑って聞いてた
夜が更けて別れる時
顔を見ると切なくなったね
またすぐに会えるとわかってても
何故に道を間違えたんだろう
何故私はここにひとりでいるの
今ではあの助手席にはもっと
素敵な人
あなたをもっと幸せにできる人
どこで道を間違えたんだろう
気がついたら車もあなたもいない
今ではあの助手席にはもっと
素敵な人
もっと甘い香りを漂わせて