深海の街
Yumi Matsutoya
夜の海を泳ぐ
君は何処へと辿り着くの
月は青く揺れる
無限の鏡の彼方の夜明けを信じて
聞こえてる 切れ切れの ノイズの中から
目を覚ます 駆り立てる 孤独の呼び声
ゆっくりと君は呼吸する
渡り鳥の群れが
君の頭上を横切ってゆく
雲は暗く流れ
星座の形の向こうの光に照らされ
飛んでゆく 渾身のストロークに乗って
弧を描く 繰り返す 飛沫を奏でる
何ひとつ阻むものはない
聞こえてる 切れ切れの ノイズの中から
目を覚ます 駆り立てる 孤独の呼び声
ゆっくりと 君は背を向ける
帰らないと言った
出逢う以前のあのふたりに
待っていると答えた
君の帰りを永遠に